こんにちは、こんばんは(^_^)
今回は、全空連に見られる【手刀受け】について、考えてみようと思います。
空手を習いたてのころ、まずは【上げ受け】を習ったと思います。
次に【外・内受け】を、そして、【下段払い】を習ったと思います。
この一連の、相手の攻撃に対して、
①上方向に受け流す【上げ受け】
②内側に受け流す【外受け】
③外側に受け流す【内受け】
④蹴りや下突きなど下腹への攻撃を、外側に受け流す【下段払い】
この四つを全て習得しますと、上下左右の方向に対する受けが習得できるわけです。
が、五つ目の受け技として、必ず習得しなければならないのが
⑤【手刀受け】です。
これは、受けの方向性としては、【内受け】に近いといえます。
内受けとの違いとしては、基本的にたち方が【後屈立ち】であること。
内受けが、脇の下に構えてから受けるのに対して、手刀受けは、顔の横(耳のあたり)まで、手を開手(手を開く)の状態で引き寄せ、中段への攻撃を、外側へと払うとゆうものです。
中段への攻撃を、外側へと払う、とゆう意味合いでは、内受けを手刀に変えたようなものでもあると思います。
全空連における、この【手刀受け】ですが。
どうしても、子供らの動きなんかを見ていると思うんですが、顔の横へ受け手をもってくる動作が、小さいんですね。
とくに、我々のように松濤観のものは、動作が大きくないといけませんので、鎖骨あたりまでで、寄せ手が止まってしまっていると、どうしても、手刀受けとゆう技が、小さくなってしまいます。
なので、手刀受けは、しっかりと、顔の真横、耳の横部分まで引き寄せて、それからしっかりと肘も使って、大きく受けるようにしないといけません。
手刀受けは、手刀(てがたな)、と書きますので、どうしても手の横部分で受けなければならない、とゆうような意識が働くためか
ピラッ
と、手の平をまるで、踊りのように
ピラッ
と受ける人がよくおりますが、そんな、手首のスナップだけの技では、受けることも、攻撃することも、できないよ。と思ったりしています。
しっかりと手首を固めて、前腕全体を使って、肘を大きくななめ下方向に、たたきつけるように受けないといけません。
手刀受けを素早く行う秘訣は、いろいろあると思いますが。
まず、顔の横への寄せ手、これがノロ~っとしている人がいます。
この受けの前段階の、寄せ手がノロ~っとしている人は、形などでも全てのあらゆる技の動作においての寄せ手が、ノロ~っしています。
空手は、1にも2にもスピードがなにより大切なので、寄せ手も技の一つなんだ。
としっかり意識して、スピードをつけて練習して頂きたいです。
寄せ手もそうですが、寄せ手の反対側の手ですが、つまり、【けん制】といわれるほうの手ですが、この手も、しっかりと受ける方向に向けて伸ばし、かつ、スピードがあり、伸ばした瞬間にダラーンとせずに、しっかりとキメる必要があります。
この【けん制】の手が、しっかりとせずに、ダラーンとしている人がよくおりますが、非常に見た目が良くないですね。
けん制している方向に、動作するわけですので、しっかりと【目付け】も行わないといけません。
次に動作する方向を、しっかりと見る、相手がいることを想定しての形ですので、まず見ないことには、どうにもなりません。
手刀受けでは、寄せ手を顔のあたりまで持ち上げる必要がありますが、この際に、手を持ち上げることになりますので、どうしても、肩が上がってしまいやすいので、肩が上がらないように気をつけたいですね。
肩が上がってしまうと、足や腰からの連動する力が、肩甲骨が上がるので、独立してしまい、伝わりません。
足が全身する力やスピード、足を90度踏み変えた時に同時に回転する、腰が回転する力、腰が回転すると、背骨が回転する、その回転する力やスピードを、ころさないためには、肩を上げないように日々練習する必要があります。
肩が上がってしまうと、我々アジア系の武道・武術であるからだの使い方ではなく、西洋風の、肩まわりの回転力で攻撃することになりますので、本来の空手とは、違うからだの使い方で練習をしていくことになってしまいます。
ボクシングなどは【肩周り】の筋力を十分に出して、威力・力・スピードを出していく【上半身重心(ハイコア)】の格闘技であり。
空手は【足・腰】を使った、地面からの作用・反作用を使った【下半身重心(ローコア)】の格闘技術です。
どちらがより強いのか?
とゆうことは、永遠に誰にもわかりません。
空手もボクシングも、柔道もレリスングも、どれが最強なのかとなりますと、その時、その年代における最強の人は、いつでも違うわけで、その時最強の人同士を戦わせれば、わかるんじゃないか?
とゆうのも、また間違っているように思います。
どの格闘技が最強なのか?立ち技なのか、寝技なのか、関節なのか、それはもう遥か太古のコロシアムの時代からのテーマだそうなので、わたくしの個人的な意見としては、【徹底的に本当に人生の全てをつぎ込んで、日々毎日の練習に、命をかけて、鍛錬した人は、強いだろうね】とゆうところです。
とゆうことで、空手は、特に形においては【低重心(ローコア)】で行う必要があります。
【手刀受け】とゆう技も、もともとは形のなかにあった動作を、切り抜いたものです。
今、現行している、あらゆる【基本移動稽古】に使われている技は、基本的にはほぼ全ての技が、【形】から取られています。
形でもっとも良く使われる動作を、まずは【その場基本】練習で習得し、次にその場基本練習で習得した技を、動きながらやってみよう。
とゆうのが【移動基本稽古】なわけです。
その次に、ようやく形に入るわけですが、基本の練習の時点で、形でよく使われる、上げ受け・手刀受け・打ちうけ・下段払い、などは、もう習得していますので、あとは足の動作を覚えれば、すぐにできるような練習形態になっているわけです。
上記の受けのなかに、外受けがありませんが。
なにしろ、形とゆうものは100以上もの種類があるそうなので、なんともいえませんが、形のなかに【外受け】の動作が出てくるものは、あまりないように思います。
もっともよく登場するのが、上げ受け・手刀受け・下段払い、そして内受け、です。
僕個人の考えとしましては、外から内側への動作、とゆうものは、いったん手を体から外側に離してしまうわけですので、あまりにも危険ではあると思います。
外受け、とゆう形態ではない外側からの受け、外側から内側への打ち、とゆうものは、あって良いと思います。
外受けの動作をコンパクトにして、手を開いて受ければ、いつもの組み手に使う基本的なサバキ技になります。
うーむ。なにか、あっただろうか・・・外から・・・体の中心部分へ腕をもってくるような動作の形の動きとゆうものが・・・。
わたくしは、外受けは、【受け】とゆう概念から離せば、非常に使える、すぐれた武術的な、本来の空手的な技として、優秀であると思っています。
一つの使い方として、外受けの攻撃的な使い方として、攻撃してきた相手の手をつかんで、外側から相手の伸びた腕の、外側から外受けを叩きつけて、相手の肘を折る。
とゆう、まあ、カッコイイですけれども、なかなか、簡単にはできないと思われます。
もちろん、達人でしたら、簡単でしょうけども。
これはもう、上げ受けで相手の肘を折る、とゆうのとほぼほぼ同じ概念であり、いずれにせよ、難しいといえると思います。
・手刀受け・外受けの隠された用法・
わたしの現在の考え方ですと、こうです。
けん制は、もちろん【受け】です。
体捌きと並行して、相手の攻撃を、流すように受けるのが理想です。
けん制で受けます。
普通に手の平を開いて自由に受ければよいのです。
相手の本気度を見るのも必要です。
ボクシングなどをかじっていて、ジャブのような真似事をしてくる可能性もあります。
ですが、人間、本当に、人間をぶん殴るほどに激怒していたら、ジャブなどしません。
引き手もしませんね。
基本的に、本能的に、手をぶん回しますよね。
それを、捌きます。
両手で捌くようにする、のが理想です。
※受け手と、もう片方の手は【そえ手】のような状態です。
体捌きと並行して、受けます。
開手で自由に受けますね。
そして、できたら相手の腕をつかんで制圧したいですが、なかなかできません。
どうするか?
すぐにつかまずに、相手の拳がトップスピードの時に掴(つか)もうとしない。
受け流して、そこから30センチも拳が進めば、もう威力はありません。
そのあたりで、ある程度、相手の腕に手を乗せている程度でも良いし、つかんでしまっても良いと思います。※引っ掛ける程度でも良いです。
そこで、ある程度、腕や服や袖をひっぱるでもするとさらに良いですが。
その以前に相手の重心はある程度、崩れているので、相手の肩口などに、相手の攻撃してきた腕と重心を制圧している状態で、
例:相手の右パンチに対して。右手で、外側に、体捌き(右足を引く)して捌いた。
捌いたあと、捌いた手で、相手の腕を流しつつ重心を制した。
その場合。
左手での【外受け】を相手の背中側の【肩口】に、一歩、前屈立ちで進みながら、乗せます。
前足は、相手の前に、外受けは、相手の背中側からです。
受けた手は、そのまま引き手になり、相手を制する手が、外受けになります。
攻撃を捌いた時に、相手の腹側になった場合ですが、どうしましょうか?
これも同じです。
例:相手の右パンチを、正面向きで左手で、外側に避けた。
同じく、前に一歩進み、今度は相手の【胸】のあたりに【外受け】を乗せてやります。
この時、外受けなどを乗せる方と、反対側に、自分の前足を入れてやる必要があります。
※そのためにも、前屈立ちである必要があります。
腕を制圧され、重心も崩している相手は、こちらの前足が邪魔になり、簡単に倒れます。
しっかりと、重心ののった、いい前屈立ちを作ると理想的です。
そして、相手の攻撃を捌いたあとに、上記と同じ動作で、外受けを相手にいれにくい場合があります。
相手がすでに倒れかかっている、前のめっている、などです。
この場合、前のめっている相手に、わざわざ前から後ろに起こしてやる必要はありません。
つまり・・・
おわかりでしょうか??
あれです!
そうです!!!
ここで、【手刀受け】です!
相手の攻撃してきた腕を捌き、腕と重心を制圧したあと、相手が前のめりになっている、倒れかかるような状態になっている場合。
そのまま外受けをして、相手を起こしてやる必要はなく、自分の手を、自分の顔の横に持ってきて、そのまま相手の背中に乗せてやれば良いのです。
たち方は、前屈立ちです。
手刀受けは、後屈立ちでないとダメなんだ!
とゆうように考えてますと、どうしても理解が進みません。
受け捌く際には、相手の拳が、トップスピードの時に、【掴(つか)もう】としても、無理です(達人除く)ので、失速する瞬間を捉える練習が必要です。
ここで、実際にやってみるとわかるのですが。
片手で受けてしまった場合、結局は反対の手で、パンチをする以外、あまり方法がないんですね。
なので、両手で受けるか、もしくは反対の手を【そえ手】します。
受け手のすぐ近くに、反対の【そえ手】があると、攻撃を受けた場合のポジションが良くなかった場合。
相手の、右のパンチを左手だけで捌いてしまった。
これはもう、右のパンチとか、蹴りなどの攻撃しかないですが。
【そえ手】があると・・・・
うーーーむ・・・・
書いても・・・・
良いのかこれ・・・・
いやいや・・・・
ダメでしょ・・・書かなきゃ・・・
日本の空手バンザーイ!!
書きます。
【そえ手】ですが、これは、【受け手】にて捌いた相手の攻撃に対して、ポジションが悪い、理想的でない場合。
例1:
相手が、右のパンチをしてきた。
こちらは、左手で内側に受け、かつ、右手で添えるようにして、しっかりと受け、捌いた。
止めるようにせず、体捌きし(右足を引いた)、相手の重心と、腕を制した。
この時の状態では、前手で受けているので、前手で相手を制しているので、前手は使えない。
ので、
そえ手している右手に、相手の腕を、持ち替えます。
左手で受け、瞬時に、相手の腕を右手で制する状態に切り替えます。
ここで、【けん制】と言われるほうの手で60%受け、さらに反対の手で受け替える【本来の受け技】ことによって、一瞬両手で受けることにもなり、100%しっかり受けられます。
・受け替えの仕方・
①受けやすいほうの手で受ける(反対の手も近くへ)。
②さらに反対の手も使って、一瞬両手で受ける形になる。
③そのまま、反対の手に受け替える。
そうすると、左手は自由になります。
あとは、一歩前に出て、相手の肩口・背中などに【外受けなど】です。
・手刀受けの場合・
手刀受けの場合ですが、手の形ですが、手刀でなくて大丈夫です。
むしろ、手刀受けの動作を考えてみてほしいのですが。
中段に添えている手は、相手の腕かなにかを引っ張っている。
そして、受け手の【手刀】は、手刀とゆうよりも、
何かを抑えているように、見えませんでしょうか。
この手刀受けの、手刀の手は、相手の重心を制し、相手を上から抑えているように、わたしは思います。
なので、実際に用いる場合には、手のひらや、腕全体で、相手を上から押さえつけるようにすると、良いと思います。
全ての技が、手先だけで行う技はなく、指先から前腕全体を使うものだと考えられます。
わたくし個人の考えではありますが、つまり、
【けん制→受け】
の動作とゆうものは、受けからの、持ち替え(受け替え)。
の要素が含まれているのではないかな、と考えています。
たいていの形の動作において、けん制から受けに繋げる動作は、瞬時に行います。
受けたあとのポジションが理想的であるなら、受け手の、受け替えは必要ないが、理想的でないなら、受け手の受け替えをすれば良い。
受け替えをせずとも、相手の重心を崩すための前足を、相手の前に入れるのか、後ろ側に入れるのか、でも違ってきます。
左手で受けた場合に、右足を前に進み、右手を使って行う方法もあります。
・空手とゆうものは、本来、形しかなかった。
・形のなかに、必ず出てくる、受けの前の【けん制】と言われる動作。
・けん制から、受けの動作は、瞬間的に。
・どんな受け技にも、必ずけん制がある。
けん制こそが、受けである。
そう言えるのではないでしょうか。
まだまだ、形のなかには、秘密が隠されております。
いろいろ考えてみますと、おもしろく、空手の奥深さがわかりますが、道場などで、隠された空手のお話をすることは、おすすめしません。
ごうに入らば郷に従え、とゆう言葉もあります。
隠された空手の用法は、現行の競技空手のなかでは、必要のないものだからです。
では、今回。このあたりで、失礼いたします<(_ _)>押忍っ!